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社長コラム

もう一本の、実のなる木

2014年10月 1日掲載

 先月の題名は『柿の木』でしたが、わが家の庭にはもう一本、実のなる木があります。このコラムを書き始めたのはまだ暑さが残る晩夏の日曜日。庭に出て木を見上げると、鋭いイガに覆われたその実は既にピンポン玉より大きくなっていました。『おっ、また出て来たな。』と言われそうですが、この話には登場してもらわないと困るのが、私の母親です。
 さて・・・。彼女は、車に乗ってドライブに出かけるのがとても好きでした。ただ、ハンドルを握るのは自分ではありません。30年以上前、自営業の助けにと、自動車運転教習所で卒業検定まで合格しましたが、時を同じくして主である夫があっけなく他界したため、『もう、必要ないね。』と言って本試験をあっさり見送ったのは、いかにも彼女らしいところです。そういったわけで、その後仲良くしてもらっていた友達の車に便乗させてもらうのがほとんどでしたが、私などは、まだ時間の余裕がなく、なかなかそうしてやれなかったので、お世話になった方々にはいまも感謝しています。
 いつだったか、あるドライブのお土産で買ってきたその実がホクホクとおいしい事を確かめると、彼女はある行動に出ました。なんと、生の実を鉢に植えたのです。そして、一言添えました。『いいかい、来年の春には、ちゃんと芽を出すんだよ。』彼女の言いつけどおり、翌年の春、その双葉が出てきたのにはびっくりしたものです。現在のわが家に越してきた時、その手によって植えられたのが鉢で育てた苗で、原産地は長野県小布施町だったのです。その木はすくすくと育ちましたが、植えかえて三年目の春、彼女は木を見上げてやはり何か言ったようでした。そして秋になり、その朝も早起きして庭に出ていた彼女は、イガの
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ついたままの実を盆に乗せ、玄関に戻って来ました。数日前からこのときを待っていたのです。そして私に向かってニコニコと話しました。『あたしはねぇ、春先に栗の木に言ってやったんだよ。「おまえねぇ、今年実をつけなかったら、切っちゃうよ」ってね。』・・・植栽主がこの栗を見られなくなって4回目の秋が来ました。『おまえは、あたしの気持ちが全然わかってないねぇ。』と言われないために・・・。初物だけはイガのついたまま仏壇に供えようと思っている私なのです。

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