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社長コラム

軒下の来客

2015年7月 1日掲載

「ああ、おかえり。」
 5月も残すところ1週間となった、良く晴れた月曜日の早朝。新聞を取りに玄関を出て、背伸びをしながら私は彼らに向かって声を掛けました。数羽のツバメが、わが家の軒下を伺いながら、自慢の翼で飛び違い、『戻って来ました。』とでも言うように、私の頭上をひと回りしたのです。よく見ると、それぞれ二羽ずつで飛行しています。去年と同じツガイでしょうか、既に軒下のいつもの場所に、巣作りを始めていました。親ツバメは、ここから1ヶ月後
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に孵(ふ)化したヒナを3週間、巣の中で育て、巣を離れたあとは更に2週間をかけて、獲物の捕らえ方を教えるそうです。日本各地で、田植えが始まる前に飛来し、稲に害を与える虫や、ハエや蚊などを食べてくれるツバメは昔から益(えき)鳥と呼ばれ、農業をする人々には特に愛され、大切にされてきたようです。
 ところで・・・。冒頭、私が掛けた言葉は実は、元気でいれば、この日が80歳の誕生日だった私の母親からの受け売りでした。『カズオ、今日はあたしの誕生日だよ。』ツバメの一羽が、私の耳元をかすめて行ったとき、彼女のそんな声がしたような気がしました。・・・農家に生まれた彼女は、やはりそう言い聞かされて育ったのでしょうか、ツバメを縁起の良い生き物として扱っていました。20年前、初めてわが家にツバメがやって来た時には、『カズオ、これでお前の商売も繁盛するよ!』と興奮し、それから、毎年この季節のある朝、『また、ツバメが帰って来たよ。』と、嬉しそうに話していたものでしだ。
 田植えが済んで、このコラムを皆さんが目にする頃、子ツバメたちは独り立ちを始めます。そして夏が過ぎ、親ツバメが二度目の子育てを終え、涼しい風が吹き始めたとき・・・。『また来年も帰って来るんだよ。』と、声を掛ける在りし日の母親の頭上を、飛び方も上達した若ツバメを加えた家族が、『お世話になりました。』と、あいさつの旋回をして、南の国へ旅立って行く光景を「きっと思い出すだろうな。」・・・新聞を手にした私は、彼らの嬉しそうなさえずりを聞きながら、そう思ったのでした。

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