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社長コラム

社長室のラケット

2016年10月 1日掲載

 8月も残り1週間となった、水曜日の夕方。
 この原稿を書くため、私は、ワイシャツとズボンを脱ぎ、社長室のドアを閉めた。窓の外ではヒグラシが鳴き始めている。辞書で調べると、この蝉は秋の季語になっているそうだ。
「夏も、終わりかぁ・・・。」
 短パンとTシャツ姿で、椅子の背にもたれ掛ると、部屋の隅に吊るしてあったラケットが目に入った。最近はゴルフに取って代わられたが、体が動いた二十代の頃は、テニスもよくプレーした私である。当時勤めていた会社では、終業を待ってナイター施設のある市営のコートに直行し、その仲間たちとお盆休みを利用して行った北軽井沢での合宿は、20歳から10年間も続いたものだ。
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「ニシコリは頑張ったよなぁ・・・。」
 ラケットを手に取り、フォア、バックと私は素振りを始めていた。リオデジャネイロオリンピックでは、あのナダルを破って銅メダルを獲得した錦織選手だったが、私が思い出していたのはフランスのモンフィースとの準々決勝だった。深夜、「もう寝よう」と、テレビのリモコンをいったん手に取ったものの、あまりの接戦に、スイッチが押せず、早朝の試合終了まで画面にくぎ付けになってしまったあの試合だ。
 ・・・「さて、今月は何を書こうか」と数日前から悩んでいたが、思わぬところから、ここまで書き進められた。吊るしてあったラケットに感謝しなくてはいけない。しかし、そう思いながらも、素振りはいつの間にかゴルフのスイングに替わっていた。気持ちというのは正直なものだと言う他はない。ラケットを手に、部屋の中をウロウロしているうちに、日はすっかり暮れ、窓の外の音は、スズムシに替わっていた。涼しげな声で鳴くこの虫は秋の季語に分類されるそうだ。今月のコラムは、ペンを持たないまま、マスが埋まった。

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