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社長コラム

『月曜日のカツオ』

2017年9月 1日掲載

『ピンポーン』
 あと二日で土用の入りとなる、7月第3月曜日の朝。わが家の実力者を仕事に送り出したあと、台所でいつものように洗い物をしていると、家のチャイムが鳴った。『おはようございます。』聞き覚えのある声だ。「はーい、あれ、どうしたの?」玄関に、身長180センチの日焼けした男が立っている。
 彼の名は、ワリタ ノリオ。...仕事で知り合ってから28年。口数は少なく強面(こわもて)だが、実は心優しい、周囲から頼りにされる大工の親方である。『オトコぶりはいいし、性格もサッパリしていて、アタシは好きだねえ。』常々言っていたのは私の母親で、彼女にとって最後の入院となった冬の日、彼が見舞いに来てくれたことを、嬉しそうに話していたことを思い出す。私が創業したときも、物心両面で支えてくれた。歳は2つ下だが、私にとっては盟友といえる存在だ。
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 ...『カツオ食べますか?』話すことは、いつも用件のみだ。だが、この日は何となく笑顔が隠せない。前日の海釣りは大漁だったようだ。「うん、食べる。」つられて、こちらの答えも短い。特大のクーラーボックス二つに十数尾のカツオが並んでいた。私はその中から、丸々とした大物を一つ指さした。長い付き合いで、私も遠慮がない。用意したクーラーボックスに手早くカツオと氷を詰め込むと、『今日中に食べてくださいね。』彼は、そう短く言い残し、運転席に乗り込むと、あっという間に走り去ってしまった。
「相変わらず、せっかちだねェ...。」つぶやきながら、私は車を見送った。折よく、わが家には、よく切れる出刃と刺身包丁があった。7月のコラムに登場した、イシイ名人が研いでくれたものだ。
「今日中か...。」すぐに台所に立ち、まな板からはみ出す程のカツオを、出刃で3枚におろし、刺身用に柵どりした証拠写真を、スマホで届主に送った。『たいしたもんですね。』と、短いメールが返ってきた。最近は、お世辞も言えるようになったとみえる。...お昼時、「次は、秋の戻りガツオを期待しているよ、ワリタさん。」独り言を言いながら、私は刺身包丁を引いていた。

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