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社長コラム

『晩夏の太陽』

2017年10月 1日掲載

 梅雨明け宣言のあと、怖れるも期待していた真夏の太陽は一向にその姿を見せなかった。ようやく、思い出したように顔をのぞかせたのは、お盆から1週間が過ぎた、暑さが止むと言われる(処暑)の日だった。『東京では、8月に入ってから21日間、毎日雨が降りました!』ワイドショーでは、お天気キャスターが手製のカレンダーに雨マークを21個並べ、記録的な異常気象を声高に伝えていた。どうやら、平成の米騒動と言われた1993年(平成5年)と、気候が似ているらしい。この期間の日照りが、米のためにはとても大切なのだとも説明していた。
「そうか、あの騒ぎはその年だったのか...。」
 24年前、私達夫婦が結婚した年だ。余談だが、あの時の花嫁は、みるみるその才能を開花させ、今では『わが家の実力者』と呼ばれる地位に就いている。
 それはさておき...。
 彼女の生まれは、沼田市白沢町。実はこの町は、隠れた米の名産地で、武尊山の雪解け水で育てた稲を、昔ながらの天日干しで仕上げた米の味は驚くほどに美味い。その米処(どころ)においても、この年の稲穂はついに膨らまなかった。まだ元気だった亡き義父も、やせて青っぽい玄米を手にとり『こんなのは初めてだ...。』とガッカリしていた。テレビを見ているうち、その光景が頭をよぎった。
 ...1週間が経った。晩夏の太陽は、遅れを取り戻すかのように、その後は真面目に地面を照らし続けた。私の持ち物ではないが、わが家の裏には田んぼがある。そして、キッチンの窓いっぱいにその景色が映り、田植えから稲刈りまでの間、その生育は、私を楽しませてくれる。
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 今朝のことだ。いつものように窓を開けると、腰高まで伸びた稲が風に揺れていた。次の瞬間、その変化が私の目に飛び込んできた。昨日まではまっすぐ立っていた稲穂が、頭(こうべ)を垂れはじめたのだ。「やった、いいぞ!」よろこんで拍手をした音に、雀の群れがいっせいに稲の中から飛び立った。「雀がいるのは、穂の中身があるってことだ!」さらに嬉しくなった。これからは、窓越しに思いきり手を打つ毎朝が始まる。私の田んぼではないが、稲刈りまでは鳥追いが欠かせない。

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