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社長コラム

『おばさんの言葉。』

2019年3月 1日掲載

 1月も半ばを過ぎたある土曜日の夕方。私の携帯電話を鳴らした相手は、幼なじみのマサノブくんだった。現在は、都内でグラフィックデザイナーとして活躍している彼には、こんなエピソードがある。
 訪れた人は気付くと思うが、当社の駐車場は奥へ細長く、車を降りてからショールームの入口までが遠く感じる。いわゆる、入りづらい店だった。それを見た彼が、一計を案じた。
 『恐竜の足跡』を使うと言う。アスファルトにスタンプされたそれを追っていくと、ショールームの入口にたどり着くというアイディアだ。駐車場を歩いてくる人が、クスッと笑う。私は、彼が持つユーモアのセンスに多くのことを学んだ一人だ。
 そんな彼の声音が、いつもと違う。
 『おふくろが亡くなっちゃった。』
 「おばさんが・・・。」
 そのとき、私の脳裏にある記憶が蘇った。彼女と交わした会話のシーンである。マサノブくんがたまに実家に帰って来たときは、私に声が掛かり、彼の両親を交えて居間で一杯やることがよくあった。そんなある時、おばさんがその口火を切ったのである。
・・・『ヨシザワくんは、憶えているかい?』
「なんだい?」
『小学校の文集に書いたことだよ。』
「憶えてないなぁ。」
『あたしは、よーく覚えているよ。そこにはねェ、将来、何になりたいかってところがあるんだよ。』
「へーえ。」
『ヨシザワくんはねぇ、そこに、社長って書いたんだよ。』
「えーっ、ホントかい!」
『ウソじゃないさぁ。』
彼女は笑いながら、部屋の奥から持って来た文集を開いて私に見せた。
『あのあと、お父さんが亡くなっちゃったでしょ、ヨシザワくんの。』『心配してたけど、その通りになったじゃないの。おばさんはうれしかったんだよ。』
 ・・・もう、あの優しい、思いやりに満ちた言葉を聞くことは出来ない。
 1月18日。手を合わせる日が、また一つ増えてしまった。

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