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社長コラム

ゴルフ敵(がたき)の店

2019年8月 1日掲載

「ただいまぁ!」
『はい、おかえんなさい。』
 入口の引戸を開け、おかしな挨拶をする私に、彼女はにこやかに答えた。私の家から赤城山に向かって5キロメートルほど上ると、その店はある。麓(ふもと)と言うよりは、すでに中腹に差し掛かったあたりだろうか。そこは天然の木立に囲まれ、『赤城白川』のせせらぎが間近に聞こえる。
 笑顔で迎えてくれたのは店主の母親で、私は親しみを込めて、「おかあちゃん。」と呼ぶ。私が起業して以来、この店とは20年以上の付き合いになる。先代である彼女の夫は既に亡くなっていたため、私はその顔を知らないが、店の作りに目をやれば、創業者のセンスが見てとれる。斜面を生かした敷地には、白川の水を引き込んだ小川がサラサラと流れ、少し低くなった窪地は池になっていて、その澄んだ水が辺りの空気を一層ひんやりとさせている。まるで、避暑地の森に入り込んだようである。初夏から秋にかけての日中、その池では家族連れが糸を垂れ、子供たちの喜ぶ声と共に、鱗をキラキラと光らせた獲物が釣り上がる。それらを手際よくさばいて塩を振り、その場で炭火焼きにするのは、おかあちゃん熟練の早業である。木漏れ日が差す池のほとりで頬張るニジマスの塩焼きとバーベキューは、訪れた子供たちにとって、忘れられない味になるはずだ。
 そして、彼女の息子である店主は私の友人、H氏である。私より6歳年下だが、侵(おか)し難い威厳と風格を備え持っている。情に厚く、年の上下、性別を問わず人気があり、私も彼の大ファンの一人である。しかし、共通の趣味では遠慮なく年上の私を打ち負かす、憎きゴルフ敵(がたき)でもある。ラウンドの後は店を訪ね、冒頭の挨拶となるのである。店内のカウンターは、彼を慕って集まる常連客の指定席だ。
 ヒグラシの蝉の声が聞こえ出すと、彼の腕が発揮される時間が始まる。修行を積んだ料理の味は確かで、盛りも性格どおり気前がよい。店の名は『バーベキューガーデン白水(はくすい)』。昼夜ともに楽しめる、赤城南面の名店である。

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