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社長コラム

2026/05/21 その他

「初夏の思いで」

63歳の誕生日から8日が過ぎた5月第3火曜日の社長室。

この日のお礼状を書き上げ、私は窓の外に目をやった。

18時49分まで顔を出していた太陽は沈み、その光は夜の灯りへと変わっていた。

・・・今朝、テレビをつけると、『今年の5月は異例の暑さです!』と、気象予報士の女性が力強く言っていた。

また、テレビの取材を受けたフラワーパークの園長は、『いつもは大きな花をつける種類のバラが、暑さのせいで、小さく萎(しぼ)んでしまった。』と、残念そうだった。

私も前日のラウンドで強い日差しを浴びて、腕や顔が火傷(ヤケド)をしたように熱くなっていた。

それはさておき。

・・・私の亡き母・シゲ子は、この季節になると鼻水やクシャミが止まらなかった。

『あたしは、お前を産んでからは、毎年5月になると、どういうわけだか鼻風邪をひくんだよ。』と言っていたことを思い出す。

『お前を産んでから』というフレーズは疑わしいが、どんなに気を付けていても、初夏と共に訪れるその症状は決して彼女を逃さなかった。

そうだと信じていた彼女は、市販の風邪薬を服用していた。

63年前の初夏に発症したと主張する彼女の『鼻風邪』は、その後『花粉症アレルギー』と診断され、その薬も変わった。

それから30年後。

私にも同じ症状が始まった。

私の場合は彼女の風邪がうつったのではなく、最初から『花粉症アレルギー』であることが分かっていた。

特にゴルフの時が要注意である。

太陽の光は日焼け止めクリームと帽子で防ぐことが出来るが、花粉は手強い。

一日中芝生の上で胸いっぱいに花粉を吸いこんだあとでは、アレルギーの薬を一粒や二粒飲んでも埒(らち)が明かない。

まさに『鼻風邪』状態である。

しかし、初夏のラウンドは亡き母を思い出せる、私にとっては欠かせない良い時間と場所なのである。

・・・窓を開けると、日焼けした顔と腕に夜の冷気が心地良かった。

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